【学びのアウトプット】なぜ日本で給料が上がらないのか?給料の本質を理解し考えてみる

「給料は、どう設定されているのか」
「成果が2倍で給料が2倍にならないのはなぜか」
このような疑問を持つ方におすすめです。
こんにちはぴけです。今回は、木暮太一さんの「人生格差はこれで決まる 働き方の損益分岐点」という本から得た学びについて共有していきます。
この本では、資本主義の日本で働いていくために理解すべき経済の仕組みや働き方などが述べられています。
本記事では、記事を書いている僕自身が特に印象に残った部分を3つ紹介していきます。
目次
- 「使用価値」と「価値」
- 商品の値段は価値を基準に決まる
- 労働力にも、使用価値だけでなく価値が不可欠
「使用価値」と「価値」

「価値の大きさ」には、その商品が有益がどうか、自分にとって嬉しいかどうかは無関係 ー引用ー
皆さんに質問です。
「価値があるとは何か」と聞かれたら何と答えますか?
僕は、自分にとって役に立つものだと答えます。
しかし、19世紀のドイツの経済学者カール・マルクスの『資本論』によると、先程の僕の答えは、価値ではなく、使用価値になります。
これは、今までの常識が覆された感じがしますよね。
つまり、マルクスによると便利な商品ほど、「使用価値」が高いということになります。具体例を出すと、スマホの使用価値は、簡単にインターネットにアクセスできるということになります。
それじゃあ、「価値」はどうゆうものなのか気になりますよね。
マルクスによると、「価値」は、労力や人の手がかかっているものほど「価値」が高いものと考えられています。つまり、「価値」の大きさはどれぐらいの時間がかかったかで決まります。また、「価値」の大きさは、そのものが有益かどうかなどは、無関係です。
この本の例を活用すると、空気は、人間にとって必要不可欠であり、「使用価値」が高いといえます。しかし、空気には人の手がかかっていないため「価値」がないということになります。
少し納得しづらい概念ですよね。
しかし、この概念が給料や労働を理解するために重要になります。
次の章では、もう少し「価値」について深堀りしていきます。
商品の値段は価値を基準に決まる
「商品の値段は価値を基準に決まる」というのも納得しづらい概念ですよね。
それは、簡単な物を何時間もかけて作ったとしても値段が上がらないからです。
このことについてこの本では、このように述べられています。
商品の「価値」の大きさは、「社会一般的にかかる平均労力」で決まる ー引用ー
この他にも疑問点があります。それは、需要と供給のバランスです。
需要は、どれだけニーズがあるかを表し、言い換えると「使用価値」ということです。実際に需要がある商品ほど値段が高く売れるため、使用価値が値段に影響しているといえます。
しかし、この本では、「価値」によってベースの値段が決まり、その値段を基準として「使用価値」などの二次的要素によって値段が変動すると述べられています。
具体例として、有名ブランドと有名でないブランドで同じ商品があったと考えます。このとき、その商品の「価値」は同じであるため、基準の値段が同じになります。しかし、有名ブランドと有名でないブランドでは、ニーズが違います。つまり、需要が違うということです。そのため、有名ブランドでは、基準の値段より高く売ることができます。
これが「価値」が値段のベースとなっている証拠です。
これで少しは腹落ちできたのではないでしょうか。
次の章では、給料の本質について考えていきたいと思います。
労働力にも、使用価値だけでなく価値が不可欠

多くの人が、自分の給料を上げるために「成果を出そう(使用価値を上げよう)」とします。しかし、資本主義社会のなかでは、「価値」を上げることを真っ先に考えなければいけません。使用価値を高めるのは、そのあとです。 ー引用ー
前章では、商品の「価値」が値段のベースとなっていることについて説明しました。
これを労働に置き換えます。
すると、商品が労働力ということになり、値段が給料ということになります。
このように考えると、給料の本質が何となく分かってきたのではないでしょうか?
つまり、給料も「価値」が基準となって決まっているということです。
ここでの労働力の「価値」とは、その労働ができるようになるまでに費やした時間や労力になります。
こう考えると、医師と介護士でを給料が異なるのは、その職業になるために費やした時間や労力が異なるからです。
どちらも人が生きるために必要で重要な仕事ですが、給料が異なるのはそのためです。
最初の疑問に戻ると、「成果が2倍で給料が2倍にならないのはなぜか」という疑問でした。
それは、成果が2倍では、「価値」ではなく、「使用価値」が2倍になっているからです。「使用価値」は、「価値」を基準にしたときの二次的な要素であるため、給料が2倍にならないということです。
僕自身、今は大学生ですが 大学は「価値」を身につけるために行くものだと認識することができました。就職活動の段階で給料がどうのこうの考えるのではなく、今の段階から、「価値」を磨いていくことが後々の人生に役立つのだと学ぶことができました。
まとめ
今回は、「人生格差はこれで決まる 働き方の損益分岐点」という本から、僕が学んだことについて紹介しました。普段の生活から、物事を「価値」と「使用価値」が何なのかを意識すると、本質を見抜く力が養われるのでないかなと思います。僕自身、今のうちから、「価値」を磨いていきたいと思います。
今回の記事では、具体的な「価値」の上げ方などは、紹介しきれていないのでもっと詳しく知りたい方は、ぜひ本を手にとって見てください。